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男性は地元の診療所に…エボラウィルスに対するこれからの対策 [危機管理とは]





前回の記事はこちら↓から。
⇒http://hiro-think.blog.so-net.ne.jp/2014-11-07

エボラ騒動、例の男性は一応陰性反応だったということで一応は落ちついたようですね。
ただし、今回の件で様々な課題が浮き彫りになり、同時に今まで放ってきたそれらの課題が山積していたという事実も明るみになりました。

・男性は検疫所による「健康監視」の対象になっていた
・二次感染予防のための指導を守らず、近所の診療所に行った
・一時期所在不明となっていた

ビジネス目的でリベリアに行った男性は、帰国後微熱があったから検疫所で止められたのです。
そもそも今の時期になんの目的があるにしろリベリアへ行く方がまずいと思うのですが…

しかし男性は6日夜から発熱したため「医療機関に行かないように」との指導を破り、7日午前に医療機関へと足を運んだのです。
しかも行った先の医療機関は、予想通り地元の診療所でした。
診療所の何が怖いかと言いますと、

・朝早くから開くので、お年寄りたちがたむろする場所となっていることが多い
・小さな子どもが発熱すると、母親たちが駆け込む場所となっていることも多い
・診療所なので病床(ベッド)数が20以下となっていますが、大体において10以下の場所が多い
・一応インフルエンザ用に隔離室は存在するが、待合室に隔離場所は基本ない
・半径3メートル以内に沢山の長椅子が並んでいる状態

そこへ、もしかしたらエボラ出血熱の疑いのある男性がやってきたのです。
待合室で咳のひとつでもしてしまえば、多くの人がそのつばから感染した恐れもあります。
トイレを使っていれば、濡れた手が触れた…主にドアノブから感染した可能性が極めて高かったでしょう。
「微熱がある」としか言わなければ、当然医者もそのような処置しかしません。
感染が広がる可能性は、確実にあったのです。

一応エボラ出血熱患者とは、発症前に接触しても感染の恐れはないとされています。
しかし男性は地元の診療所へ行ったり、一時期連絡が取れなくなるなど、国の防疫態勢をすり抜けていました。
今回は万が一がなかったとはいえ、いつ万が一が起きてもおかしくない状態にあると言えるでしょう。

また今回の騒動は、空港や港での水際対策だけでは限界であることを示しています。
幸いエボラウィルスは空気感染をしないため、患者をきっちり隔離することで防ぐことは可能です。
ウィルスの拡大防止のために、少しでも疑いがある患者に対しての監視体制の強化が急務とされます。
またウィルスが日本に入ってきた場合に、病院や自治体がどのように対処するか、それらのシミュレートも徹底すべき状態になって来ています。
移動手段の発達により、48時間もあれば世界のどこへでも行けるようになってしまいました。
もう、エボラウィルスが日本へいつ流入してもおかしくないのです。

日本の同盟国でもあるアメリカでは、国内で新たに看護師が感染した疑いが強まったため、株価が暴落するなど、経済にも影響を与えています。
これはリベリア人男性を治療したダラスの病院で、女性看護師2人が院内感染した疑いにより、米国内で一気に不安が広がったためとされています。
オバマ大統領は予定していた遊説を中止し、対応を協議することにしました。

ところでエボラ出血熱の症状とはどのようなものなのでしょう。
様々な憶測がネット上で飛び交っていますが、具体的には…
1.今回流行しているタイプは下痢や嘔吐の症状が目立っている(もちろん迂闊に触れると感染)
2.出血状態は病気が進行してから現れることが多い
3.皮下出血、目や歯茎、はななどからも出血が確認される
4.現在のところエボラウィルスが空気感染する恐れはない(突然変異を起こす可能性は否定できないが、空気感染するようになった場合、感染の疑いがあるのが看護師ふたりだけという状態がまずあり得ないため)
5.同じ飛行機などに乗り合わせた場合、嘔吐などの症状が出ていない患者と接触しても感染する可能性は極めて低い 
6.ウィルスの潜伏期間は2日~3週間。そのため感染した可能性を恐れる場合には、毎日の体温チェックを行う
7.現地に行く場合はリスクを最小限に。医療支援以外の目的では行かないのが望ましい

今回のエボラ出血熱流行に関し、富士フィルムが、海外でのエボラ出血熱患者への投与拡大に関し、グループの開発した高インフルエンザ剤である「アビガン錠」の追加生産を10月20日に発表しています。
なお、マウス実験により、エボラウィルスに対しても抗ウィルス効果を持つとの結果も公表されています。
更に11月中旬からフランス政府とギニア政府が、ギニアでエボラ出血熱に対するアビガン錠の臨床試験を始める予定となっています。

国境を超えて広がるエボラウィルスの脅威。
うがい手洗い外の汚れを払う…自分にできる対策からはじめていくのが肝心なようです。




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