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人名漢字 巫女ちゃんも キラキラネームとの関連は [問題提起]

人名漢字は一般的に、親から最初に送られる子どもへのプレゼントと言われています。
「キラキラネーム」といわれる読めない名前も増えてきましたが、昔から主に男性の名前は「音読み?訓読み?」となるものが多かったのもありますし、自分の名前に喜びや誇りが持てるのならキラキラネームでもありだと思うのです。

ただ、その名前にした理由を親が子に説明でき、なおかつ子どもが受け入れればの話になりますけれど。

今回は、法務省が人名に使用できる漢字として、新たに巫女の「巫」を追加する決定をしたという内容です。




<巫女の巫が認めらた経緯って?>


これは子どもの名前に「巫」の字を使った三重県在住の夫婦が、出生届を受理されなかったとして家事裁判を起こしたことに由来します。そして、津家庭裁判所松坂支部が今年3月に、「明らかに常用平易な文字」として夫婦の申し立てを認め、また名古屋高等裁判所も意見を支持し確定したのです。

ただ、たった一文字でも人名用漢字を定めている戸籍法施行規則を近くに改定するということですから、本当に凄いことです。

<常用平易な漢字が認められるようになった転換点>


これは2003年12月、当時使用が認められていなかった「曽」の字をめぐり、最高裁判所が出した判決によります。
「裁判所は社会通念上明らかに常用平易な文字と認められるときには、市町村長に出生届の受理を命じることができる」として、常用漢字と人名用漢字以外の使用を初めて認めたことから始まりました。

この決定により、2004年9月には、人名用漢字に488字が追加される大規模な規制改正も行われました。
今大人気の名前の「凛」とかも2004年9月まではつけられなかったんですね。

ただ、凛は「にすい」であり、暗に「冷たい」という意味を持つ部首なので、私だったら名前につけるのに抵抗があります。

意味としては、主に3つありますが、大抵の人は2を期待して名前をつけると思います。
1.冷たい
2.りりしい
3.数量が極めて正確

なお戸籍法では「子の名前には常用平易な文字を用いなければならない」と規定しています。
そのため使える漢字は常用漢字(現在2136字)と人名用漢字(同861字)に限定されているのです。

なお、司法判断がきっかけとなった人名用漢字の追加は、2009年4月の「祷」「穹」以来となります…が、「穹」は決して易しい漢字じゃないです。
多分「天穹」と書いて「にじ」とでも読ませたかったのかと。


<増え続ける?キラキラネーム>


かつて「悪魔」くんが話題になりましたが、「光宙(ぴかちゅう)」くん、「心愛(ここあ)」ちゃんなど、すぐには読めない名前や、連想ゲームが必要な名前が増えてきました。

「光流」と書かれたら普通は「ひかる」と読みそうな気がしますが、「ぴかりん」だったり、葵と書いて「めろん」だったり…素直に「あおい」ちゃんって呼んであげてよお!と叫びたくなるような名前があります。

権兵衛(ごんべえ)に関してはあまり疑問をもたなかったのですが、そうか、よく考えたら、名無しの権兵衛ですね…
アメリカで言うところの「John Do」みたいなものですね。


他にも、キラキラネームと呼ばれるものの他に、難読漢字を使いたがる傾向があるのもうかがえます。
アプリ開発会社の「リクルーティングスタジオ」は、同社のアプリなどによる今年の赤ちゃんの名前アクセスランキングを発表しました。
年間200万人以上が利用するアプリの中、1位は昨年と同じ「羽奏(わかな)」でした。

…読めない。
どこをどうやったらこれを「わかな」だと読めるんですか?
若菜じゃダメなんですか?とマジ聞きしたいです。

ちなみに2位は「心桜」と書いて「こころ、こはる」
…これならひらがなでこころちゃんと書かれた方が読みやすい気がします。

3位は「惺梛」と書いて「せな」…F1レーサーにいませんでしたっけ?

以下「葵」「結愛」「楓」「凜」「陽翔」「蓮」「優」――と続くようです。
傾向としては画数の多い漢字を使った名前や読み方の難しい名前が多いようです。
他の人とは違ったものを求めた結果、みんな似たような感じになってしまいましたね。皮肉としか言いようがありません。


<キラキラネームが増えた要因は核家族化と雑誌の影響?>


たとえば、昔は、おじいちゃんやおばあちゃんにも相談して名前を考え、その画数をあとで調べる、といった決め方が普通だったようです。
祖父母にしても孫は可愛いものですから、名前をつける際に話し合いに混ぜて欲しいと思うのはある種自然な気持ちでしょう。

しかし今では、漢字の意味など全く無視した、画数や占星術、更には名前の響きで子どもの名前を決めるような本や雑誌の特集が溢れています。
たまごクラブとか代表的ですが、人名事典を見た際に「玲於奈」(れおな)ひとつとっても「怜央菜」など、「なぜわざわざ?!」と言わんばかりの名前が当たり前のように載っています。

祖父母が見たら間違いなく止めるような名前の特集が、あちこちに溢れているのです。
「泡姫」で「ありえる」とか、泡姫の意味を知っている人なら可哀想過ぎてまずつけられないはずです。

また、これらのキラキラネームをつける慣習を「子供のペット化」だと指摘する声もでています。
子どもたちは親からもらった名前を一生背負っていくのです。

その子供の気持ちを考えず、単に「可愛いから」と、まさにペットの名前のように気軽に決めてしまうという親もいるようです。


<キラキラネームのデメリットは多い?>


そのようなキラキラネームですが、いまどきの学校の先生たちにとっては「親」のほうを要チェック対象として見ているそうです。
キラキラネームをつける親は常識がない、つまりモンスターペアレント予備軍という公式ですね。

また、子持ちの親に話を聞いてみると、「キラキラネームがつけられている子の親は「そういう人なんだな」と思って一歩引く」という意見が大多数を占めているようです。

少し軽薄な気もしますが、それだけ読めない漢字をつけるということは、周りが見えず、自己中心的そうに見られるのでしょう。


ただ、名付けた張本人である親たちの1割は、実は後になって後悔の念を募らせていると言います。

子どもが名前のせいでいじめられるのではないか、とか、難関お受験校を受けるのに書類だけで不合格にされるのではないかとか、採用試験の際に企業側に二の足を踏まれるのではないか、などなど…

子どもの名前は子どもの人生を大きく左右するだけでなく、親の品格をも決めてしまいます。

もし子どもを授かり、名前をつける際になったら、独りよがりにならないよう、両親に相談するのがいいかもしれません。
きっと喜んで協力してくれるでしょう。







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